脱酸素剤封入による無菌包装

脱酸素剤封入包装が適用されているものの例として、多く見られるのは水産加工製品かもしれません。珍味類やかまぼこ類、削り節やちりめん、干し魚などへの適用は多く目にするのではないでしょうか。水分量の低い商品に対しては、消費期限を延長させてくれる効果もあると考えられているようです。また、米飯、切り餅、半生の麺類に対しては、無菌包装で脱酸素剤が使用されるというパターンが非常にポピュラーになりつつあるようです。無菌包装とは、加熱処理されたものを、過酸化水素水や紫外線などで殺菌した容器に、無菌状態を維持したまま密封するという方法です。無菌とは微生物が全く存在しない状態を言いますが、無菌包装での無菌は商業的意味あいが強く、食中毒菌や病原菌は存在せず、流通下において腐敗や経済的損失をもたらすような微生物も存在しないことを意味します。殺菌の程度が低い場合、包装容器内に好気性のカビや一般細菌が残存している可能性もあり、静菌効果を得るために、包装容器内の環境を低酸素状態にしておくことが重要なようです。無菌包装の製品としては、茶、果汁飲料、コーヒー、ミネラルウォーターなどの飲料、ロングライフミルクやコーヒー用ミルクなどの乳製品などの流動性のある食品が多くあります。無菌包装の固形食品の製品の種類は少ないですが、味の点で優れる無菌包装米飯がレトルト米飯に代わって伸びているようです。無菌包装米飯は、常圧で無菌的に炊飯した御飯を無菌の雰囲気の中で殺菌された容器に充填し、密封包装したものです。炊飯工程で一般細菌はほぼ殺菌されますが、液体の熱交換器による加熱殺菌に比べると殺菌価は低くなります。このため無菌包装米飯では容器としてポリプロピレン(PP) やPP/EVOH系のトレイを用い、脱酸素剤を封入する包装形態が採用されています。

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